FLAGSには、自分の旗を掲げて走る人がいます。
そして、その旗を隣で支えたり、背中を押したり、一緒に声を上げたりする人もいます。

FLAGSのインタビュー企画「FLAGSな人たち」。
今回お話を聞いたのは、「ひのたけ」さんこと日野剛俊さんです。

千葉県で公務員試験の専門学校講師として働きながら、プライベートでもSNSやリアルの場を通じて、さまざまな人たちを応援しています。

ひのたけさんが自分自身のミッションとして掲げているのは、とてもシンプルな言葉です。

「応援に生きる」

自分が先頭に立って何かを成し遂げるだけが、旗を掲げることではない。
誰かの旗を一緒に支え、その実現を後押しすることも、立派なアクションです。

ひのたけさんの話を聞いていると、FLAGSが大切にしたい「挑戦する人と、それを応援する人が一緒につくる世界」が、そのまま見えてくるようでした。

気づけば、ずっと「応援する側」にいた


ひのたけさんの応援の原点は、仙台にあります。

実家は、ベガルタ仙台のホームスタジアムであるユアテックスタジアム仙台の近く。
家族みんなでサッカーを応援する家庭で育ち、今でもご両親は練習場へ足を運ぶほどの熱心なサポーターだといいます。

そんな環境の中で、誰かを応援することは、特別な行為ではなく、ごく自然なものとしてひのたけさんの中に根づいていきました。

「何か大きなきっかけがあったというより、気がついたら、なんですよね」

スポーツだけではありません。
世の中を見渡してみると、一生懸命何かに取り組んでいる人がたくさんいる。
そんな人たちの活動を紹介したり、イベントへ足を運んだり、SNSで発信したり。
一人、また一人と応援しているうちに、いつの間にか「応援する人」ということ自体が、自分のキャラクターになっていったそうです。
現在は「全日本応援協会」という団体にも関わりながら、さまざまな形で応援を続けています。

応援すると、自分が元気になる


誰かを応援する。
言葉だけを聞けば、とても利他的な行為に思えます。

けれどひのたけさんは、少し違った捉え方をしています。

「やっぱり、自分が元気になるんですよね」

誰かのために、自分を犠牲にして動いているわけではありません。
旗を立てて一生懸命走っている人のそばにいること。その挑戦を一緒に盛り上げること。
それ自体が楽しく、自分自身にもエネルギーが返ってくるのだといいます。

「自分自身が『これを成し遂げたい』というより、旗を立てて頑張っている人の力になることが、一番楽しいんです」

“応援する人”というと、つい裏方や脇役を想像してしまうかもしれません。
でもひのたけさんにとっては、それこそが自分のやりたいこと。
応援そのものが、ひのたけさんの旗なのです。

2021年、自分が応援される側になった


そんなひのたけさん自身が、「応援の力」を強く感じた出来事がありました。

2021年、大きな病気が見つかり、手術を受けることになったのです。

それまで健康診断では特に異常もなかったにもかかわらず、人間ドックを受けたことをきっかけに、すぐ手術が必要な状態だとわかりました。

「人間って、いつ何が起こるかわからないんだなと、本当に体感しました」

そのとき、SNSを通じてたくさんの人から届いたのが、

「大丈夫?」
「応援しているよ」

という励ましの言葉でした。

普段は応援する側だったひのたけさんが、今度は応援される側になったのです。
その経験は、「応援」というものへの思いをさらに強くしました。
そしてもう一つ、人生に対する感覚も変わりました。

やりたいことは、やれるうちにやる。

いつかやろうと思っていても、その「いつか」が必ず来るとは限らない。
だからこそ今、できることをやっておきたい。
ひのたけさんが以前にも増して精力的に人と関わり、応援を続けている背景には、この経験もあります。

「応援に生きる」という旗


では、ひのたけさん自身がFLAGSで掲げる旗は何なのでしょうか。
答えは迷いなく返ってきました。

「自分はもう、ミッションを“応援に生きる”と決めています」

FLAGSには、さまざまな志を持った人が集まっています。

事業を始める人。
社会課題に挑む人。
教育に向き合う人。
新しいプロジェクトを立ち上げる人。

ひのたけさんがやりたいのは、そうした一人ひとりの志を少しでも実現へ近づけることです。

仕事でも、その姿勢は変わりません。
現在勤務している公務員試験の専門学校では、学生たちがそれぞれの目標を持って学んでいます。
その目標達成を支えることもまた、ひのたけさんにとっては「応援」です。

仕事でも、プライベートでも。
子どもの頃から続いてきた応援が、一本の軸としてつながっています。
まさに、ひのたけさんが言うところの「応援道」です。

挑戦する人だけでは、旗は立ち続けない


FLAGSでは、「自分の旗を立てて、アクションしよう」と伝えています。
けれど、その世界をつくるために必要なのは、旗を立てる人だけではありません。
挑戦する人がいれば、その隣には応援する人が必要です。

新しいことを始める人は、どうしても不安になります。

「こんなことをやって意味があるんだろうか」
「誰も興味を持ってくれなかったらどうしよう」

そんな時に、

「いいじゃん」
「やってみようよ」
「応援するよ」

と言ってくれる人が一人いるだけで、次の一歩を踏み出せることがあります。

何か大きなプロジェクトを立ち上げている人だけが、FLAGSの主役なのではありません。

誰かの話を聞くこと。
イベントに参加すること。
SNSでコメントすること。
知り合いを紹介すること。
クラウドファンディングを支援すること。

そんな一つひとつも、立派なアクションです。

応援するためにも、「力」がいる


応援について話す中で、ひのたけさんから出てきたのが、少し意外で、とても現実的な言葉でした。

「応援には、先立つものも必要だなって最近感じています」

人を応援する方法は、もちろんお金だけではありません。

でも、イベントへ行くにも、クラウドファンディングを支援するにも、誰かの挑戦に資金を出すにも、経済的な余力があればできることは増えます。

そして現在、高校3年生の娘さんが大学進学を控えているひのたけさん。
まずは娘さんの挑戦をしっかり支えることも、今の大切な「応援」です。

だからこそ、

「自分自身にも、稼ぐ力をつけていきたい」

と話します。

応援したいという気持ちだけで終わらせない。
もっと応援できる自分になるために、自分自身の仕事にも向き合う。
誰かを応援することで、自分自身も磨かれていく。
そんなプラスの循環を感じました。

FLAGSで、「応援する人」ももっと増やしたい


ひのたけさんはこれから、FLAGSの壁打ち会などにも参加していく予定です。
誰かのアイデアを聞き、一緒に考え、その人の挑戦を後押しする。
まさにひのたけさんの得意分野です。

FLAGSでは今後、こうした「みんなで誰かの旗を応援する場」をもっと増やしていきたいと考えています。

自分にはまだ、掲げたい旗が見つかっていない。
自分から何かを始めるほどのアイデアはない。
そんな人も、まったく問題ありません。

まずは、誰かの旗を見てみる。
話を聞いてみる。
応援してみる。

そこから自分自身の心が動き、いつか自分の旗が見えてくることもあります。

何より、挑戦する人と応援する人は、どちらが偉いというものではありません。
その両方がいて、初めて旗は大きくはためいていきます。

ひのたけさんは、今日も誰かの旗のそばにいます。
自分が主役になるためではなく、その人の挑戦が少しでも前に進むことを楽しみながら。

「応援に生きる」。

誰かの旗を支えることそのものを、自分の旗にする。

そんな生き方もまた、FLAGSらしい一つのアクションです。