FLAGSには、自分の旗を掲げて走る人がいます。
でも、その旗は最初からきれいな言葉になっているとは限りません。
何をやりたいのか考えて、試して、迷って、ときには一度そこから離れてみる。
そんな時間を経て、少しずつ「自分が大切にしたいこと」が見えてくることもあります。
FLAGSのインタビュー企画「FLAGSな人たち」。
今回お話を聞いたのは、KEIiKOさん です。
現在は、個人や組織に対する“メンター”として、人やチームが前に進むためのサポートをしています。
実はKEIiKOさん、以前のMusashino Valley時代からのメンバー。
当時は「自分のサービスをつくらなきゃ」と、毎月のように壁打ちを重ねていました。
そこから約1年。
今のKEIiKOさんは、あの頃よりもずっと柔らかく、でも確かな軸を持って、自分らしい旗を掲げ始めています。
人と人の間にある「ズレ」を整理する
KEIiKOさんは現在、個人と組織のメンターとして活動しています。
企業の中で人間関係にすれ違いが起きたとき。
チームがなかなかうまく動かないとき。
本人も、何が起きているのかうまく言葉にできないことがあります。
そんな時に、一つひとつ整理し、構造化していく。
そうすることで、絡まっていたものを少しずつほどき、次にどう動けばいいのかを一緒に考えているのだそうです。
KEIiKOさんは以前、人材派遣会社で働いていました。
スタッフと企業、それぞれがどんなことを考え、どんな特徴を持っているのかを理解しながら、双方をつなぎ、その後の関係まで支援する仕事です。
振り返ってみれば、今やっていることにも、ずっとその経験がつながっています。
「こういう関わり方が、自分は好きだし、もしかしたら得意なのかなって」
これまで積み重ねてきた経験の先に、今の仕事がありました。
「サービスを作らなきゃ」に囚われていた
そんなKEIiKOさんですが、1年ほど前は少し違いました。
当時、Musashino Valleyで毎月のように壁打ちを行い、
「どんなサービスにするのか」
「誰に届けるのか」
「どうやって形にするのか」
を、とにかく考え続けていました。
自分のやりたいことを事業として形にしなければ。
サービスとして打ち出さなければ。
そんな思いが強くなっていったといいます。
けれど、何度も考え続ける中で、「本当にやりたいことって、これなんだっけ?」と、少しずつ違和感が生まれてきました。
もちろん、あの時間が無駄だったわけではありません。
むしろ、徹底的に考えたからこそ、一度そこから離れることができた。
「軸を持つことと固執することは違うんだって思えるようになりました」
旗を立てることと、その旗に縛られることは違います。
大切なのは、言葉やサービスの形に自分を合わせることではなく、自分の中にある軸を持ちながら動いてみること。
KEIiKOさんはそこから、ずいぶん自由に動けるようになりました。
「今だからできること」をやってみる
サービスづくりを手放して、KEIiKOさんが新たに始めたこと。
その一つが、なんとカラオケバーの店番です。
知人が立ち上げたIT企業が、人と人が集まる場として運営しているカラオケバー。
日によって店番をする人が変わる仕組みだそうです。
それを知ったKEIiKOさんは、「昼間とは全然違う人たちの話を聞いてみたい」と思い、自ら手を挙げました。
これまで仕事の中では、キャリアや組織について人の話を聞く機会がたくさんありました。でも、利害関係もなく、夜の場で、全く知らない人たちの話を聞く経験はほとんどなかった。
実際にやってみると、これが面白い。
どんな仕事をしているのか。何を考えているのか。
これまで接点のなかった世界に触れることで、自分の中にも新しい視点が増えていきました。
「今だからできることを、何でもやってみようと思ったんです」
一見、自分の旗とは関係なさそうなことにも飛び込んでみる。
けれど、その経験もまた、少しずつ自分自身をつくっていく。
旗に向かって一直線に走ることだけが、アクションではないのだと思います。
失敗や挫折の先にある「次の一歩」を一緒に考えたい
そんな時間を経て、今のKEIiKOさんが掲げている旗が見えてきました。
それは、仕事の中で壁にぶつかった人が、もう一度自分で歩き出せるように伴走すること。
仕事は、人を大きく成長させてくれるもの。
でも同時に、苦しいこともあります。
初めての役割に戸惑う。
上司とうまくいかない。
人間関係に悩む。
挑戦して失敗する。
そんな時、人はどうしても視野が狭くなります。
そんな人に寄り添って、
「今何が起きているんだろう」
「自分は何を大事にしているんだろう」
「相手はどう考えているんだろう」
「じゃあ、次はどうしてみようか」
と、一緒に整理する。
KEIiKOさんがやりたいのは、答えを与えることではありません。
その人自身がもう一度、自分で考え、自分で歩き始めるための“考え方”を一緒に見つけること。
「失敗や挫折って、その時はそんなふうに思えないけれど、成長のタイミングでもあると思うんです」
その大事なタイミングに、そばにいられる人でありたい。
それが、今のKEIiKOさんの旗です。
旗を掲げたら、今度は届ける
そしてKEIiKOさんは、すでにその旗に向かってアクションを始めています。
今年の1月頃から、毎週1回、Spotifyで音声配信を続けています。
テーマは、実際に寄せられた仕事や人間関係の悩み。
その状況を構造化し、
「なぜこんなことが起きているのか」
「自分だったらどう考えるか」
「次にどんなことができそうか」
を、一つひとつ紐解いていきます。
さらに、音声で話した内容をnoteの記事にもしています。
話してみる。書いてみる。
すると、「ここはまだ言葉が足りなかった」と新たに気づくこともある。
それ自体が、自分の考えを磨く時間にもなっています。
そして驚くのは、それをすでに7か月ほど続けていること。
「発信することは、得意じゃないんです」
そう話しながらも、毎週コツコツ続けています。
やりたいことを言葉にした。
だから、まず発信してみる。
そして続けてみる。
まさに、旗を立てて、アクションしている最中です。
次のアクションは、FLAGSの中でシェアすること
ところが一つ、インタビューの中で発覚したことがありました。
これだけ長く発信を続けているのに、KEIiKOさんはまだFLAGSではほとんど自分の活動を紹介していなかったのです。
「届けたいと思って始めたのに、全然届けてないですね(笑)」
ということで、その場で次のアクションが決まりました。
FLAGSで、自分の発信をシェアする。
それだけでも新しいつながりが生まれるかもしれません。
「私も発信を続けたい」
「そのテーマ、相談したい」
「一緒に何かできるかもしれない」
そんな人が現れる可能性もあります。
FLAGSは、旗を一人で掲げ続ける場所ではありません。
旗を見せる。
誰かが反応する。
一緒に考える。
応援する。
そしてまた、次のアクションにつながっていく。
そんな循環をつくる場所です。
このインタビューでけいこさんを知った人。
KEIiKOさんの発信を見かけた人。
ぜひ、KEIiKOさんに声をかけてみてください。
そこからまた新しい世界が広がるかもしれません。



